みなさん、お久しぶりです。

ひいろです。

 

いやー、大学院が始まって1ヶ月経つのですが、課題が多い(´;ω;`)

私の場合は、大学院で行う「研究」の内容を変えたので、また一からやり直しになりました。なので、下調べを人よりもしなければならなく、それと並行して、課題を行っています。

なんと、今週の課題の一つで、英語論文400ページあるのを読んで、課題を探すというのがあります。果たして、終わるのか...

 

さて、ブログの更新が3週間ぶりぐらいになりました。

今回は、また「呼吸」について書きます。とくに、「横隔膜」です。

 

以前にも横隔膜についての記事を出しているので、そちらも良ければ。

【必見】姿勢や腰痛のカギは、横隔膜?呼吸筋トレーニングで横隔膜を鍛える!

 

横隔膜は加齢とともに固くなる

横隔膜って、筋肉なのか?

答えは、筋肉です。○○筋と名前はついていませんが、れっきとした筋肉です。

主として、呼吸の中でも吸気つまり息を吸うときの働く筋肉です。

前の記事では、息を吸ったときに、横隔膜が下降して腹部の圧が高まり、腰椎の安定性を高めるという風に書きました。

ですが、今回は「呼吸」に焦点を当てます。

 

人は、一回の呼吸でどれくらいの量の空気を入れ替えているのでしょうか。また、何回の息を吸うのでしょうか。

1回換気量は、約500ml。

呼吸数は、12~18回。

なので、一分間に6~9Lの空気を交換しています。

これが、一日とすると17280回~25920回です。なんと、一日に約2万回の呼吸をします。

意外と、多いですね。

しかし、これだけ使い続けている筋肉でも、機能は衰えます。

 

先行研究では、加齢とともに直線的に低下していく、そして25歳と65歳の差は30%低下します1)何が低下するのか、それは吸気圧と呼ばれる機能です。息を吸うときにかかる圧力です。横隔膜は、吸気の際に70~80%寄与しているとのこと2)。なので、吸気圧は横隔膜の機能を反映していると考えることが出来ます。

さらに、80歳以上では60~70%も低下するとのこと3-4)。あと、高齢者は脊椎が丸くなる傾向にあるため、横隔膜の活動が低下します。

こういった点も考えると横隔膜の機能が低下するので、腰椎への負担もかかります。

 

日常生活での活動も低下

呼吸機能は、日常生活での活動も低下します。

先ほども言った通り、横隔膜は、呼吸機能に関連しています。

運動だけでなく、日常生活の活動も身体活動なので、負荷量によって呼吸を変動させなければなりません。

しかし、横隔膜機能が低下すると酸素摂取量は低下します。

また、横隔膜の機能が低下することで、浅い呼吸となります。

すると、肺胞換気とガス交換とが低下します5)。ようするに、肺胞というガス交換する場所で、交換する能力が低下してしまいます。

結果として、運動するために筋肉や肺、心臓への酸素が届きにくくなり、疲労物質が高ま誌、日常生活の活動が低下します。

遠出をするにも、階段を上がるにも、歩くにも、あらゆる動作が低下します。

 

横隔膜の状態は分かりにくい

ここまで、わかったら横隔膜の状態を知りたいですよね。

臨床で、良く使用されるのは、超音波画像診断装置で筋厚や動きを見たり、スパイロメーターという呼吸機能を調べる機会で間接的に見たりと機械を使用します。

 

しかし、「自分で知るにはどうするねん。」と思いますよね。

それは、難しいのです。

関節を動かしたときに、目をつぶってても「これぐらい動いたな。」とわかりますよね。

しかし、息を吸ったときに「ここまで動いたな。」って、分かりにくいですよね。

それは、感覚の受容器の数が関わっています。

機械受容器といわれる、動かした感覚を脳に伝えるさいに、動いたことを一番早く感知する組織が、他の筋肉よりも横隔膜が少ないからです6)

なので、どれくらい動いているのかとわかりにくいものです。

横隔膜の機能と関連のある要因が分かれば、ある程度わかると思うのですが。

 

いかがでしたか。

横隔膜についてご紹介ました。

横隔膜は、常に稼働し続ける筋肉です。そして、生命維持においてもとても重要な筋肉です。これを低下しないようにするには、トレーニングが必要です。以前ご紹介したトレーニング以外にも、ご紹介する予定ですので、また別の機会にご紹介します。

 

ふー。

ひさしぶりに書いたので、文を作るが難しく感じました。

しかし、これからは定期的に出していければと思います。

 

まとめ

・人は、1日に約1万7000回~2万5000回ほど呼吸をしている。

・横隔膜は加齢とともに機能が低下し、直線的に機能が低下する。

・酸素を摂取する量が低下するので、日常生活の活動が低下する。

・横隔膜は、感覚の受容器が少ないので、自分で状態を認識しにくい。

 

参考文献

1) Neder JA, Andreoni S, Lerario MC, Nery LE. Reference values for lung function tests. II. Maximal respiratory pressures and voluntary ventilation. Braz J Med Biol Res. 1999; 32(6):719–727.

2)Loring SH, DeTroyer A : Actions of the respiratory  muscles. In Roussora C, Macklem PT (eds) : The Thorax.  New York, Marcel Dekker, 327-349, 1985Roussos C : The Intercostals and Diaphragm Myelinated Afferents. The Thorax – Part A : Physiology, 2nd  ed, CRC Press, Boca Raton, 916, 1995 

3) Enright PL, Adams AB, Boyle PJ, Sherrill DL. Spirometry and maximal respiratory pressure references from healthy Minnesota 65- to 85-year-old women and men. Chest. 1995; 108(3):663– 669.

4). Enright PL, Kronmal RA, Manolio TA, Schenker MB, Hyatt RE. Respiratory muscle strength in the elderly. Correlates and reference values. Cardiovascular Health Study Research Group. Am J Respir Crit Care Med. 1994; 149(2 Pt 1):430–438. DOI: 10.1164/ajrccm.149.2.8306041

5) Ponikowski P, Francis DP, Piepoli MF, Davies LC, Chua TP, Davos CH, Florea V, Banasiak W, Poole-Wilson PA, Coats AJ, Anker SD. Enhanced ventilatory response to exercise in patients with chronic heart failure and preserved exercise tolerance: marker of abnormal cardiorespiratory reflex control and predictor of poor prognosis. Circulation. 2001; 103(7):967–972.

6)Roussos C : The Intercostals and Diaphragm Myelinated Afferents. The Thorax – Part A : Physiology, 2nd  ed, CRC Press, Boca Raton, 916, 1995 

カテゴリー: 呼吸横隔膜

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